住宅ローン減税1年半延長 消費税10%対応 贈与非課税枠も拡大

 政府・与党は19日、平成29年末までだった住宅ローン減税の期限を、31年6月末まで1年半延長する方針を固めた。消費税率を現在の8%から10%へ引き上げる29年4月以降の住宅販売の落ち込みを防ぐためには、制度の延長が欠かせないと判断した。また、26年末で期限切れとなる、親や祖父母から住宅購入資金をもらった際に贈与税が非課税となる制度も延長・拡充する。28年10月~29年末に限り、非課税枠の上限を現在の1千万円から3千万円に拡大する。30日に決定する27年度与党税制改正大綱に盛り込む。

住宅ローン減税は、年末のローン残高の1%分を10年間、所得税などから差し引ける仕組み。29年末で期限切れだったが、消費税再増税が29年4月に延期されたのに対応する。減税額は、30年以降も最大年50万円を維持する方向で調整する。

住宅購入資金贈与の非課税制度は、耐震・省エネ性能に優れた住宅の場合、最大1千万円の非課税枠を27年に1500万円とし、消費税再増税に前後する28年10月~29年末に3千万円へ引き上げる。

一般住宅の非課税枠(最大500万円)は27年に拡充し、さらに28年10月~29年末は2500万円にする。